2018年6月25日(月) 午後2時00分~午後4時30分 電気ビル共創館本館 カンファレンスCにて第15回福岡連絡会議を開催しました。
参加者 <職親企業>
株式会社西日本光創 株式会社T・P・T 有限会社夢創 株式会社弘進テック
株式会社木村電気工事店 福岡西鉄タクシー株式会社 合資会社YMK
有限会社ヒヤマ建設 株式会社友我 株式会社バオラックス
一般社団法人クラウドナイン・エデュケーション 有限会社安藤建設
株式会社ヒューマンハーバー
<オブザーバー>
株式会社福田電気商会 株式会社三和興業 株式会社NRS 株式会社キュリアス・マインズ
株式会社纒 株式会社関屋電設 株式会社マイソル セブンイレブン福岡大名1丁目店
たのしまる助産院
<行政>
福岡保護観察所,福岡矯正管区をはじめ各矯正施設等,
福岡県人づくり県民生活部私学振興青少年育成局青少年育成課
主な議題
(1)出席者各位からの経過報告と質疑応答
(2)引き受け後の事務手続きについてについて
(3)職親プロジェクト全国幹事会報告
<第14回職親(しょくしん)プロジェクト福岡連絡会議 議事録>
日時 2017年4月24日(火) 午後2時00分~午後4時30分
- 於 福岡市博多区博多駅前2丁目9番28号 福岡商工会議所 408号室
- 出席者 44名
- 議事
(1)出席者各位からの経過報告と質疑応答
(求人状況,応募状況,採用状況などご自由に報告願います)
*発表の際には対象者が特定される氏名等の発言はお控えください
<西日本光創>
雇用状況は職親以外を含めて6名雇用。先月面接した大分刑務所の2名は内定をだす予定。仮出所で受入予定は5月~6月一般求人で3名予定。前回問題を起こした少年は再度無断欠勤等が続き本人の反省の色も見えず,協議の結果退職となりました。年齢が若く,身元引受人等が必要なため保護施設に入寮しました。保護施設が早良営業所に近い為,寮に伺った時に面接をする機会を設け,再度働いてみないかと説得して,保護施設から私どもが雇用する形をとることにしました。今後は本人の勤務態度を重視していこうと思います。自社寮ではプライベートの生活態度の管理ができていない為,今後も応募があった方の受け入れには保護施設にお願いすることも検討しています。
建設業は人員が足りなくて,建設業は男性に限られますが,女性にも目を向けていこうと,例えば造園業でマンション植栽管理や,清掃部門や,警備員の部門等で女性の刑務所にも求人をだし,一人でも多く更生させる機会をつくりたいと考えております。
<日本財団>
無断欠勤が続いたとのことですがどういう理由だったのでしょうか。
<西日本光創>
プライベートでの時間は朝まで遊んでいたり,起きることができなかったりで本人と連絡が取れなくなり,営業所の所長が寮に行ったときに本人を捕まえることができ,話をすることができました。本人は自暴自棄になり反省の色がありませんでした。本人が自分から「出ていきます」と言ってきたので,同じ営業所でやり直させようと思ったのですが,人間関係も同じ従業員同士でトラブルもあったので,営業所を変え,環境を整えて長く働いてもらおうと考えています。
<T・P・T>
求人票を出していますが,応募がない状況です。
<西鉄タクシー>
年度が替わり,前向きに検討していこうと思います。
<YMK>
内定を2名だしていたうちの1名が5月中旬に仮出所が決まりました。先日再度面談に行きました。そんとく塾の原田先生に同席していただいて面談をしました。最初の面接で聞けなかったことをズバリ質問していただき,本人の生い立ちを垣間見るような新しい発見をさせていただき,気持ちも近づけた面談になったと思います。私からは「我慢をするようにと,10年働くという目標を持ち,独立起業という夢を持って働くように」と話しをさせていただきました。もう1名も間もなく仮出所の予定のようですので,再度面談をして対応したいと考えています。
<ヒューマンハーバー>
3月に2名雇用しています。男性1名女性1名です。男性は若草にある産廃の工場で,女性は渡辺通りの本社で新規の清掃事業にて雇用しています。女性は入塾式を終えて教育支援中です。男性は明日入塾式を迎えます。2人とも仕事に慣れるということで一生懸命です。特に女性は刺青や不慣れな地(関西出身)で敏感になって,1~2週間はテンションが上がっていましたが,コントロールしながら見守っています。
男性の方はコミュニケーションは職場内でとれるようになっていますが,仕事を覚えるのが精一杯で,これから社会復帰に向けて教育支援をしていこうと考えています。
採用状況は雇用はストップしています。清掃事業が上向いてきていますので,女性雇用を中心に応募をしていこうと思っています。
○行政
行政からの報告につては,情報保持の観点から掲載しておりません。
○オブザーバー
<グリーンコープ>
昨年福岡県の認定就労訓練事業所に認定を受け,就労支援,就労準備支援として生活困窮者を受け入れて就労訓練をしています。6年の実績の中で130名を受け入れました。中には刑容者の方もいらっしゃいます。今後大勢をつくりながら,体力をつけていきたいと考えています。
<マイソル>
社会的マイノリテとされるLGBTやひとり親,障がい者の方の就労支援を行っています。求人サイトやコールセンターの事業を通じて社会課題の解決に努めています。求人サイトを取り扱っている中に工場製造系に特化したサイトがあります。お客様の中で取組みに興味があり出所者の受け入れをしたいという声を多くいただいています。求人サイト事業の関係で会社とのハブ役になるポジションにありますので,働きたい人と人手を求めている企業との橋渡しができればと思っています。
<警固校区 民生委員>
仕事と住むところが一緒だと初めはいいなと思いますが,仕事を辞めた瞬間から住むところがなくなってしまうことがあるので,保証人がなくても住めるアパートや制度等,現在はありますか。
<事務局>
保証人が問題で,弊社の社員寮として借りようと思っても借りられません。理由は写真付きの証明書がないとのことです。会社で借りるからいいじゃないですかといいますが,入る人の顔写真付きが必要と言われます。刑務所等の出所者を差別するわけではありませんが,保証が取れないということです。オーナーが良いと言っても保証会社がダメと言います。副島が宅建協会等に動いていますが,進んでいないというのが現状です。
<キュリアス・マインズ>
ハローワークに登録するために保護観察所の認定をいただきました。次は募集要項をハローワークに登録をする段階にきています。
<HH>
先日のイベントに出所したばかりの女性が行きましたが,そこでの見た目や雰囲気等を教えてください。
<キュリアス・マインズ>
志免のツタヤガレージで30店舗募ってイベントをしています。コンセプトに沿った洋服を着て販売をしていましたが,とても楽しそうにしていました。
<HH>
出所して3週間程度の女性です。社会復帰のあり方,接し方で変わるということを知ってほしかったので,話してもらいました。
<纒 まとい>
役に立てる企業に成長したいという気持ちや情熱が沸き立ってきたのを感じています。
<クラウドナイン・エデュケーション>
先週ハローワークを通して,筑紫少女苑に向けて求人を始めました。課題になっていた帰住先の件ですが,生きなおしをする会社ですので,もし職業が合わなくてもずっと住んでいてもらって構いません。場所としての利用も検討していただければと思います。
HHで雇用された方ですが,すっきりとしたどこにでもいるような感じの女性らしい恰好をして,礼儀正しく挨拶もいただきました。社会に復帰していくところで働く企業としてコラボレーションできると感じました。
<関屋電設>
貴重なご意見をきかせていただき,検討していきたいと思います。
<バオラックス>
介護事業所を経営しております。職親企業の申し込みをして返事待ちです。協力雇用主の登録をして,早速問い合わせをいただき,雇用契約を結び今月中に雇用開始となりました。
(2)求人,面接,内定時の事務局サポートについて
① 求人の留意
② 内定前面接の留意点
③ 内定時留意点
④ 雇用直前面接の留意点
上記詳細説明 事務局(10分)
~仮出所直前面談に事務局を活用して感想等~
<YMK>
初めての雇用で,不安があります。仮出所が決まったという連絡があり,とにかく面談をと思いましたが,どのような話をしたらよいか迷い,原田先生に相談をしました。覚悟を決めさせる場にするようにとアドバイスをいただき,こんなはずではなかったと思わせたくないので,色々考えて臨みました。当日は面接を同席していただきましたが,今まで聞けていなかった内容,犯罪に対して具体的なこと,親との関係,仕事を辞めた理由等,今まで気が付かなかったことを気づかせていただきました。
私からは覚悟を決めさせるとの意味で,半年で辞めるを回避したいので,続けるためにどうしたらよいかというのを考え,安月給ではあるけど,大学の初任給とそんなに変わらないこと,給料で生活していくことと我慢が大事だということを話しました。商売はお客を選べませんので,本人は自己紹介で短気な面があると記載していたので,給料は誰からもらうのかということを問い,給料はお客さんからもらうから,いろんなお客さんが来るけど,どのお客さんにも満足して帰っていただけるように仕事をしないといけないよと修行だと思って10年やってみようと目標を立てて自分で店を持つことをゴールにしてやっていってほしいと伝えました。
彼からは「すごく不安です。」と一言もらい,不安だと思ってくれる方が長くやってくれるかなと感じました。
<事務局>
職親プロジェクトがなぜ広がらないかというのを考えると,経験がないところは不安が大きいと思います。そこを変えていくためには事務局を大いに活用していただくことをお願いしたいです。
また,対象者について大事にするとか大変だからと気持ちを持たないように企業に話しています。マイナスからゼロに持っていくためにはどうするのかというノウハウを社会の荒波の中で教えていかなければ自立更生にならないと思います。そういう視点でHHも教育支援と企業と連携しながらやっていくために,今回再度確認をしました。
今年度はオブザーバーも含めて事務局の活用をお願いしたいと思います。
(3)日本財団より
・全国幹事会について
・モデル矯正施設事業の進捗報告について
○質疑応答
<クラウドナイン・エデュケーション>
インターンシップを受け入れる際はどのような手続きが必要ですか
<日本財団>
多摩少年院での取組みです。責任の所在を明確にするために協定書を千房と多摩少年院で結んでいます。このプログラムは矯正教育の一環とのことでよほどのことがない限り国の責任で対処すると回答をいただいています。受け入れ側の準備としては,従業員への周知と仕事内容,お手洗いも含めてどのような導線が考えられるかを事前に矯正施設に共有し,実施当日は日本財団・多摩少年院・少年矯正課の職員が必ず1人見える位置にいました。
<日本財団>
九州地区では佐賀少年刑務所がモデルですがインターンは考えていません。インターンのモデルは東京で実施しようと考えています。
<クラウドナイン・エデュケーション>
今後そのようなプログラムを九州地区でも実施しようと考えていますか。
<日本財団>
多摩少年院で実施と考えていますのでお答えは難しとなります。
<HH>
昨年,仮出所前に試験的に外出という形で2名の例はあります。出所後に知った顔があるので,職場に溶け込みやすく順調に進んでいます。インターンシップという形になるかは分かりませんが,今後検討していきたいと考えています。
・九州地域における職親企業紹介のお願いについて
<日本財団>
HPに職親企業の3分程度の動画を載せたいと考えています。理由は雇用が進まない要因に職親企業と矯正施設がつながりにくいということがあり,そこを解消するために,まずは動画をと考えています。全国の矯正施設に発信して,少しでも職親企業を理解していただき,就労につながればと考えています。
<西日本光創>
各矯正施設が動画を使って受刑者が見れる環境にしても問題はありませんか
<日本財団>
法務省に相談したところ検討しますとのことでした。チラシでも良いですが,社長が動画で話しているとか,社内の様子を映像で観れるなど,受刑者も安心すると思いますし,イメージがつけるようにということで,受刑者が自由に閲覧できる状況ではないと思いますが,なにかしら工夫していただいて検討できそうな手応えはあります。担当職員は動画を観れますので,担当職員がマッチメーカーになれるように,ご協力お願いします。
<事務局>
①事務局を活用してください。
②オブザーバーの皆様は職親企業に登録をご検討ください。
③面接をTV会議等に検討してほしいとお願いしたいと思います。大分刑務所にも面接に行きたい気持ちはありますが,福岡から行くと一日かかります。なかなか行けないというのが現状としてあります。小さい企業であればあるほど,自分が抜けたら仕事が回らないというのがありますので,効率化を図っていただきたいと思います。
④日本財団にお願いですが,職親プロジェクトに参加しているというロゴマークやマーク,旗を早く作ってください。職親プロジェクトとして仲間のチームであると意識するためにお願いします。
<HH>
福岡拘置所に行きました。彼らは自己否定がすごく強いです。例えばお金に換算して自分の価値はと問いますと,「ゼロ円です」と返答があります。自己肯定感がありません。働く喜びを矯正局で教えていただきたいと思います。価値はゼロではありません。人間ですから。私はどのように伝えているかといいますと,60兆個の細胞からできていますよ。その細胞が1個1円で換算しても60兆円の金額になりますよ。事件を起こしたことは命の使い方を間違えていた。命の使い方を今後どうしたら良いかをお話しします。本人が気づいて本当に戻ってきませんかとつめた話しをさせていただきます。人間はなぜ働かなければならないか,働いてその結果どのような喜びがあるのか,HHにも薬物・元暴力団組員もいます。更生した人間はエネルギーが強いです。宇宙最大の資源は人間で有ると考えています。片手は自分のために,もう一方の片手は人様のために働いてみましょう。人間の手は自分の方へかき寄せることができます。人間だけです。相手に押しやることもできます。人間と動物の違いがあることを話して聞かせています。矯正局には働くことの意義・人間は何のために生まれてきたのか・なぜ自分が罪を犯して今後立ち直るためにはどのようにしたら良いか等,自分の価値観を認識する指導をしていただければ有難いと思います。
4.その他(次回の日程調整)
(1)次回第15回連絡会議日程 2018年 6月 20日(水) 以上